TOEICに特化した英文法書です。基本的には、Part5 (短文穴埋め問題) の解法を意識した構成になっている為、従来の文法書とは違い、TOEICに必要な文法に絞られていて効率的にTOEIC対策を進めることができます。文法書と言っても、説明だけでなく、例題や実践問題も含まれており、説明を読んだ後、実際に問題を解くことで理解を深めることができます。
著者の濱崎潤之輔先生は、TOEIC満点を50回以上も取得し、TOEIC教材を数多く手がけている。大学や企業研修等で、絶大の信頼を得ているだけあり、この教材も学習者目線で説明や構成がされており、講義を聞いている感覚で読み進めることができます。また、難しい文法用語はできるだけ控え、易しくわかりやすい言葉で説明しているのも特徴の1つです。

目次
TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義がおすすめできる人
文法が嫌いな人・苦手な人
一般的に文法書というと、文法事項が網羅されており、専門用語で埋め尽くされていて、読むというより、分からない文法を調べる用途で使われることが多いですが、この教材は、まるで講義を聞いているかのように文法の説明を読み進めることができます。
内容も、TOEICの文法問題に必要な主要項目に絞られているので、覚えることがたくさんあって嫌になってしまうことや、モチベーションが下がることもありません。
また、この教材は「英文を “”かたまり”” で捉える」という説明から始まります。一般的な文法書でいうと「文型」という項目にあたります。文型は文法の基礎となる大切な部分で、多くの文法書では、最初の項目に挙げられていて、多くの人がここで文法が嫌になってしまいます。それに対して「 “”かたまり”” で捉える」説明は、文型を説明していますが、TOEICに必要な程度に絞られている上、難しい文法用語も必要最低限に抑えられているので、頭にすんなり入ってきます。
Part5対策をしたい人
タイムマネジメントが必須なTOEICの中でも、パート5は、できるだけ時間をかけないで進みたいパートです。品詞や文法問題は、時間をかけないで解けるものが多いので、この教材で文法を強化することによって、パート5の文法の傾向を知ることができ、それらの問題を早く解答できるようになります。
また、Part6(長文穴埋め問題) にも、必ず文法力を問う問題は出題されるので、役立てることができます。
文の構造を素早くとらえたい人
英文を読む上で、文の構造を正確に素早くとらえることは非常に重要です。この教材では、パート5の問題の解法と同時に、英文中の “”かたまり”” の説明も多くあります。文の構造を読み取るのに必ずしも5文型が必要というわけでもありません。TOEICの様にスピーディーな解答を求められる問題や大まかな内容がつかめれば良い英文読解など、目的によっては、シンプルに「””かたまり”” を捉え、飾りは取り除く」だけで十分な時もあります。
英文の構造が上手く捉えられないという人は、まず、この教材で、””かたまり””を捉えることに慣れることで、構造を素早く捉える足掛かりになる上に、TOEICの問題の見え方が少し変わってきます。
TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義の特徴2つ
読みやすい講義式
文法書と聞くと、「読んでもわからない」「字が細かい」「覚えることが多すぎる」とマイナスなイメージが多い中、この教材は、TOEICに必要な主要な項目に絞られており、淡々と説明ばかりが書かれているのではなく、実際に講義を聞いているかのような説明の仕方なので、スラスラ読み進めることができます。
TOEICに特化した文法のアプローチ
真の英語力をつけることによって確実にTOEICスコアは伸びていきますが、それにプラスしてTOEIC特有の傾向を知り、解答方法のコツをつかむことで、ただ単に実力だけで勝負するよりもスコアを伸ばしやすくなります。また。この教材の特徴の1つである「英文は “”かたまり”” で捉えて、飾りは取り除いてみる」に慣れることで、パート7 (長文読解) の際にも役立ちます。
TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義が対応しているTOEICレベル
TOEIC初心者~中級者向けの参考書となっています。
TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義の勉強方法
各章の終わりに「プラチナセンテンス」という、それまで挙げられてきた例題をまとめているページがあるので、それを有効活用すると更に効果が上がります。「説明を読む→例題→プラチナセンテンス/章末問題」という順番になります。プラチナセンテンスには、音声(MP3)がついており、文章を暗記する目的と書かれていますので、リスニングや音読で活用すると共に、ここに挙げられている文章を見て一瞬で “”かたまり”” が浮かんで見えるくらいになるまで、””かたまり”” を捉えることに慣れましょう。
また、自分がどれくらいその “”文法”” や “”問題の解法”” を理解しているかは、なかなか判断がつきません。なぜなら「理解しているつもり」が多いからです。その「理解しているつもり」でどんどんと進んでしまうと、いつか大きな壁に当たります。それをできるだけ避けるためにも、文法や問題の解法は、実際に他人に教えるつもりで説明してみてください。そこまでできたら「理解している」と言えますので、自信をもって次に進んでください。この教材は講義式なので、説明の仕方を見ることも大いに勉強になります。
この教材は文法書なので、問題数は豊富ではありません。「TOEIC L&Rテスト でる1000問」等のパート5に特化した問題集を併用することで、知識の定着が更に深まります。
TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義のマイナス面
TOEIC初級者からを対象としていますが、TOEICの文法問題に関係する項目に絞られているので、全く1から英語の勉強を始める人には少し難しめです。
「TOEICテスト英文法」というタイトルですが、ほぼPart5に焦点を当てているので、TOEIC全体の文法を網羅してはいません。
実際に使ってみた感想
既にスコア960を保有している時に、この教材に出会い使用しましたが、大変勉強になりました。私は、英文を読む際に「文の構造の把握が大切」という事に気が付くのが遅く、「どんな文でも構造を理解できる」レベルに到達するまでにとても時間がかかったので、「もっとこの教材と早く出会っていれば…」と感じています。また、なんとなくできていた構造の把握も、この教材を読むとこで、しっかりと知識が整理されて、基礎力の強化が更なる英語力向上につながったと感じています。
TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義についてのまとめ
Part5の文法に焦点を合わせた、狭い範囲を深堀している教材です。本番のテスト全体の問題数からみると、文法を問われる問題の割合は高くはないので、「パート5の文法を強化しても…」と感じてしまうかもしれませんが、そこを強化することで、読解やリスニングにも相乗効果が表れます。
TOEIC学習に欠くことができない重要なポイントを抑えた非常に良くできた教材です。